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the black echo

The window! The window! 

私はこの冒涜的な表紙を初めて目にした時、慄然たる思いを禁じえなかった。
そのあとがきにおいて作者が自ら臆面もなく彼の退廃的な趣味に対する、唾棄すべき暗い情熱を誇らしげに語る様はさながら地獄めいたものであった。
あまたの挿絵のうち、最悪のものは一片とてここに記すわけにはいかない。
作者の崇拝する、肥大した眼球と異常極まりない頭身があたかも戯画化された人間を思わせる悍ましい種族との妄想の中での交合は作者の人間的退行を如実に示すものであり、彼の腐汁にまみれた性器はそのためにのみ存在した。
だが、神は慈悲深くも作者を粘液質の液体によりじっとりと湿り、狂気に侵された芸術家の作としか思えぬ吐き気を催すような存在をモティーフとした屍肉食の甲虫の薄羽の如く艶やかな絵画と如何なる呪われた地に産する樹木から採れるとも知れぬ樹脂から造られた偶像が飾られた壁に囲まれ、蘚苔類とも菌類ともつかぬものに床一面を覆われた厭わしい部屋に引き篭もらせ、胸の悪くなるような体臭満ちる秋葉原を除いては、あらゆる街の賑わいは彼のものではないこと、名状しがたい服飾感覚によるコスプレを除いては、あらゆる着飾りは彼のものではないこと、狂気と倒錯に満ちたコミケを除いては、あらゆる浮かれ騒ぎは彼のものではないことを私に自覚させた。
それゆえ、私が忌まわしくも現実において作者と出会うことは未来永劫ありえぬことだ。
どうかこのblog見るものは人類の安寧のために、即刻削除アカウント停止依頼を出して欲しい。

どこからか精神を病んだキモオタの、知性宿らぬ獣じみた声が聞こえる。
ドアが音をたてている。何かつるつるした巨大なものが体をぶつけているかのような音を。ドアを押し破ったところで私を見つけられはしない。いや、なんだ、あの手は!ああ!窓に、窓に!

「こんばんは。いつもニコニコあなたの隣に這い寄る混沌、ニャルラトホテプです」



這いよれ! ニャル子さん@逢空 万太 (著), 狐印 (イラスト) 読み終え。

端的にいうと、この本はクトゥルーの設定と昨今のインターネットジャーゴンがわからないと楽しめません。以上。
・・・
いやほんと、コレに尽きる。
本来「人に読ませる本」としたら、そういう「知ってる人だけ判るネタ」を抜きにしても楽しめるように作るのが本筋ナンですが、なんせコレは「ライトノベル」。要はコミケで売ってるのと同じ「同人誌」ナンですよ。なので、煩悩のママ書いてOK。コミケの偏った傾向のブースに一般人が紛れ込んできますか?ましてやエロでもない字が詰まった本買います?買わないでしょ? 本書はコミケカタログに「ニャル子×クー子」(+ロリCUT)って書いてあるのをみて、びびっと来た人が買い求める。そういう本なのです。
ですので、国書刊行会派の人とか、原理主義者はお帰りください。ココはオマエのくるブースじゃない。一般人の方?そもそもラノベの棚の前には立たないでしょ?
そういうせまーい、ニッチな層向けの本です。

あと、「厳めしくも恐ろしい不凍ペプチド」「宇宙CQCエンハンサー」(メタルギアソリッドねた)とかそういう子ネタ満載ですが、一押しは
ニャル子「ほら、かのアーサー王もアンティオキアで授かった聖なる手榴弾で魔物を征伐したでしょう」
真尋「モンティ・パイソンかお前は」
↑コレに笑えるのは超少ないと思うぞ作者よ。

ま、「賞味期限付きネットでの定番ネタ」満載なので、読むなら今。2年後に読んだら、ええと、ナンだっけそのネタ?ってなること請け合い。「さよなら絶望先生@久米田康治←アニメ3期おめでとう」同様、鮮度の高いうちにお買い求めください。

というようなコトヒックルめて許容できる方お読みください。
たとえ許容できなくても、虎とゴブとジャイアンに囲まれてタル暗大ピンチ!って時にtelで
【月】様「ドンだけニッチな層向けの本やねん」
私「そういわれてもwwwwww」
ってクレームつけてはいけません。書いたの俺じゃないし!買えって勧めてるけどな!

by svetlana | 2009-04-24 19:27 | メディア

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